瑠璃一味のお戯れな学園生活
早川家の一日

パチッ!と。

鬼龍の目が開く。

午前5時。

夏だろうと冬だろうと、彼女はこの時間に目を覚ます。

二階の自室からこっそりと階段を下り、そぉっと、そぉっと廊下を歩いて。

「はいやぁっ!」

寝室で腹を出して寝っこける母親に奇襲の足刀を入れたつもりが。

「あやっ?」

逆に不安定な軸足を払われ、スッ転ぶ鬼龍。

「まだまだだな」

横たわったまま、切れ長の片目を開けて母…龍娘は笑った。

「殺気が出過ぎだ。それで奇襲のつもりか馬鹿者め」

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