瑠璃一味のお戯れな学園生活

This is the 天神学園

12月24日、夕刻。

「ん!」

「あ…」

天神学園の校門を潜ったシンとリィは、違和感を覚えて思わず声を上げる。

「どうしました?」

小首を傾げる琴音。

「この学園…何かいる」

シンが神妙な顔つきになる。

「精霊?それとも神族?…もっと別の…」

リィはシンよりも更にはっきりとその違和感を感じ取ったようだ。

「あぁ、それは多分『佐倉の結界』ですね」

琴音がニッコリ微笑んだ。

「この天神の土地は、大昔から佐倉と呼ばれる桜の化身が守護しているんだそうです。特に天神学園の敷地内は、その佐倉の結果の力が強いそうで…」

「へぇ…」

気配を感じ取るように、周囲を見回すシン。

確かに佐倉の眷属は、精霊よりは神様に近い存在だ。

彼らにとっては馴染みの薄いものだろう。

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