通学恋愛
ダメダメ!!


首をぶんぶん振っていると、練習場に着いた。


「ん、今は自由時間だから入っていいみたいだよ」


シュンくんが練習場のドアを開けると、久しぶり(でもないか)の、大すきな顔ぶれが揃っていた。


「渚じゃん!補習終わったの!?」


「久しぶり!一本打ってく??」


「きたきた、弓道部で唯一補習を受けた平井が!」


みんなが練習着のまま寄ってきて、肩を組んできたり、からかってきたりする。


「補習はまだまだなんだけど…息抜きに来ちゃいました」


頭をかくと、どっと笑いがわいて、さらにみんなが寄ってくる。


お礼が言いたくて、チラッとシュンくんを見ると、


いつの間にか、シュンくんはあっちの方で弓の手入れをしていた。
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