通学恋愛
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「っあーーっ、スッキリした!」


駿太が伸びをする。


制服のボタンをしめ終わったあたしは、振り返って駿太のほっぺをつねった。


「い、てててて…

な、なにすんだよ!」


涙目の駿太は、ほっぺを押さえた。


「今日はちゃんと…送ってくれるんだよね…?」


「もちろん。

今日から、また自転車通学な」


ソックスを履きながら、駿太が笑った。


「良かった…」


「なんで?」
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