通学恋愛
「まず、あたしと佐久間とか、有り得ないでしょーが」



ちょっと苦笑いして、レイちゃんは、ほっぺたをつかんでいた手を離した。



「だって……最近、駿太とレイちゃん、ずーっとしゃべってるじゃん」



「それは、あたしにヤキモチ?佐久間にヤキモチ?」



「両方」



そうだよ、駿太ごとき(失礼?)に、レイちゃんを取られるのも、今考えたら絶対やだ。



レイちゃんは、また真顔になる。




「あのね渚。

あたしがいつも、佐藤とか佐久間に、渚泣かせたら殴るって言ってるでしょ。


それなのに、あたしが渚泣かすようなことするワケないじゃない」



そうだよね……。


やっぱりあたしの思い込みだ。
< 344 / 370 >

この作品をシェア

pagetop