わけあり彼女





「……寂しくて。ひとを求めてたの」



「なんだそれ……そんなの、俺に言ってくれればよかったのに……」



裕也は少し怒っているようだった。



「言ったら、どうしてくれた??」



裕也の怒りをあおるように訊いてみる。彼がどう反応するのか見てみたかった。



「……なにか考えたよ。そうだな……いっしょに外に出てもよかった。夜の街なんて危ないからな。そういえばおまえ、なにもされなかったか??」



「あー、特には。酔っ払いにちょっと絡まれたけど」





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