わけあり彼女
信用したら最後、自分が壊れてしまうから……。
「夏樹ちゃん夏樹ちゃん、とりあえずお水飲もっか。それからお風呂入ろう? 昨日の夜、雨に濡れちゃったでしょ。……あ、わたしの服で悪いけど、昨日、着替えさせてもらっちゃった」
「は、はい……」
涙を手でぬぐい、うなずく。
そういえば、もう今日は朝だ。あたしはひと晩、ここで過ごさせてもらっていたことになる。
服も、高級そうなネグリジェに着替えさせてもらっちゃったみたいだし……。