Ｆragile
第２章～Rei～

小さな事件



俺、宮澤令は都立高校に通う16歳

これといった取り柄もなく、強いて言えば小学校から続けているサッカーぐらいかな

高校生活は最初の頃は初めてだらけで、特に彼女が出来たことは衝撃だった

中学のときも、何度か女子に告白されたことはあったけれど、そのたびに部活を理由に断ってきた

あまり女子に興味がなかったということもあるし、好きでもない子と付き合って傷つけてしまうのが怖かったということもある

ともかく俺は、この年になるまで恋愛というものを知らずに生きてきた

高校に入った俺は、何故だろう、誰かと付き合ってみてもいいかな、と考えるようになった

その頃、ずっと続けてきたサッカーで実力的にプロにはなれないんだという現実を突きつけられ、色々なことがどうでもよくなっていた

今まで自分で作っていた枠のようなものをぶち壊したかった

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表紙・目次

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