本当は誰よりも
―― 翌日 ――
昨日、あのあと泣き続けた私の涙が止まるまで、ずっと頭を撫で続けてくれた黒崎課長。
泣き腫らした目は赤く充血して、瞼が腫れていてそれはそれはきっと間違いなく酷い状態で。
涙が止まると、『帰るぞ』と言って家まで車で送ってくれた。
家まで向かう車中は会話もそこそこで無言に近かったといってもいいくらいに静かなのに居心地いいとすら感じてしまうのはずっと胸の中にいたモノが思いっきり泣いて晴れたからだろうか・・・。
それとも―――??
新たに出来てしまった心の中にいる【何か】
答えなんか出そうにない不思議な感覚だけど、モヤモヤというよりは、心地好い感覚。