クール女子と大泥棒が恋すると、




さて、次は新見さんだ。


映画が始まる前に、新見さんに電話をかけた。


「もしもし」


『伊緒ちゃん!千歳と付き合えたのか!?』


第一声これって……




『もうさぁ……千歳に電話かけても何にも教えてくんなくてさぁ。

伊緒ちゃんにもこっちから連絡したらウザいだろうと思って自重してたんだけどさぁ……


もう、気になって気になって。』




「別に電話くれてもよかったのですが。


どっちにしてもウザいことにかわりないんで。」



『伊緒ちゃんも毒々しいな……』




新見さんはケラケラと笑った。




「付き合うことになりました。」


『おお!やった!』



新見さんは子供がオモチャをゲットしたときみたいに喜んだ。




< 306 / 323 >

この作品をシェア

pagetop