シュシュ~番外編①~
2.怯える仔羊?!
・・・ここは、夜のレストラン。

社長就任祝いで、東吾と二人・・・いや、3人で、

今ここにいる。


「オレが祝うのは当たり前だが、

・・・何で、美織までここにいるんだ?」

不思議そうな顔で、美織を見る東吾。


「男二人で飲んだって、楽しくもないだろ?」

「…確かに」


オレの言葉に納得する東吾。

確かにそれも理由の一つだが、東吾はもう一つに理由を知らない。

いや、知られたくない。


まさか、妹に恋心を抱いてるなんて知ったら、

東吾は、美織をもう二度と、俺には近づけないだろう。

変わり者に、美織はやれん、と言って・・・



「…おめでとうございます。龍之介さん」

少し控えめな口調、そう言えば聞こえはいいが、

美織は、なぜか、いつもオレに脅えている・・・


「安藤美織」

「は、はい!」

オレの言葉に、ビクついている。
< 7 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop