君がサヨナラと言ったから(短編)
ー5年後ー

「おい、幸!また彼女のとこれかよ?

5年も目を覚まして居ないんだろ…?
毎日毎日大変だな…」

「別に?
16年も行ってるぜ?
いつも…今日みたいな雪の日なんだよな
変化があるのって」

「彼女が目を覚ますとでも?」

実は…今日、夢に出てきたんだ
雪乃が…
毎日そっち行ってるのに…
“幸君、今日私の所…きて?”
って…

だから、今日も走りながら病院にいくんだ
“目を覚ましたら、またお出かけしよう?
色んな所に連れて行くから…”
その約束絶対に守るから…

「雪乃…っ!」

真っ白な世界に真っ白な君…
ふわりと微笑んだ

「幸君!」

..end..
< 13 / 14 >

この作品をシェア

pagetop