【完】泣き顔スマイル




生まれたときから隣に住んでいて。

小さい頃から幾度も私を助けてくれた。


おんぶもたくさんしてくれて

喧嘩もしたけど

その数だけ仲直りもした。


キツイことも言うけど、それにはちゃんと意味があるって分かってる。


相手のためを思って身を引くほど優しいことも知ってる。嫌な顔するのは照れ隠しだってことも、知ってるよ。



でも、知らなかった。

私のこと少しでもそういう風に思ってくれていたなんて、知らなかったよ。



「マル、泣きすぎ」

「ひっく、ひっく」



ちょっと困ったように
修ちゃんが片頬を指で摘む。



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