猫と生きる

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猫たちはずいぶん急いでいるようだった。


それにしても、歩き始めてから15分ほど経つが一体この子たちはどこへ向かっているのだろう。


しばらく猫のあとに続いて歩いていると、木造の古い家の前までたどりついた。


表札には神谷と書かれている。


猫たちはこの神谷さんの家に次々と入っていく。


この猫たちここに住んでるのかな。


猫たちは玄関の前に集合し、私の方を見てにゃーにゃー鳴いている。


来いってことかしら。


さすがに他人の家には私も入れない。


…帰ろうかな。


しかし私が帰ろうとすると猫が騒ぐ。


「だから、私は入れないの!」


「にゃーにゃー!」


どうしよう。






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