航平さんと雨芽ちゃん

航平side



その夜はそのままホテルに泊まった。
勿論何もしてない。

ただ、手を繋いで一緒に眠った。


それから3日後…俺と雨芽は揃って会社とバイトを休んで、緊張しながら雨芽の実家に向かっていた。

「俺、こんな格好で良かったか?」
「うん!完璧。」
自分の格好を大丈夫か確認すると、そう返って来た雨芽の耳元には3日前にプレゼントしたイヤリングが輝いていた。

表情は明るいけど、膝の上の手を握ると吃驚する程冷たかった。


やっぱり父親や兄弟に会うのは怖いんだろうな。

一旦ほどいて、暖めるように包み込んだ。

「ありがとう。」
「お前、手冷た過ぎ。」
雨芽の感謝の言葉にそう返事をした。




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