島のカケラ


「これより、闘技大会を開催する!」

ワーっと会場が盛り上がる。王宮内の中庭で闘技大会は行われる。
中庭には、
サクラ、ウツギ、モミジ、モミの木々が育っている。

今は春、ピンクの桜が満開を迎えている。

開催式が始まった。

ヴィヴィオの国歌が流れる。

「これにて、開催式を終了する!」

そして闘いが始まった。

色々な国から色々な武器を取り色々な人間が闘いを繰り広げている。

会場の熱も熱い。

すると会場が熱いものとは違うざわめきが起こった。

「なんだ、あいつ、なめてんのか?」

「あんな格好で武器なしとか」

そう、その男は武具なしで闘技に挑もうとしているのだ。

「なんだ、この会場の空気は…」

そして、審判はその名前をさけぶ。

「な、なんと、武具無しで闘いに挑むのは、わが国の王子、 ユウオウマイ=ヴィヴィオ=レイ 様!」

会場のざわめきがいっきにヒートアップする。


「ユウオウマイ!」

「頑張れよ!」


「ちょっと、待ってください。ユウオウマイ様、死人がもう3人も出ているので防具ぐらいちゃんとしていただかないと…」

するとユウオウマイはニコッとしながら、

「あー、なんでみんなそこまでうるさいかねぇ、オヤジにも言われたし…」

照れくさそうにいった。

(ユウオウマイ様がわからない。俺、下級兵だし…)
審判は思った。
「それよりさ、早く相手言えよ。」
ニコニコしながらユウオウマイは言う。

「さー、みなさま、おまちかね、ユウオウマイ様の対戦相手は、 ヴォルティス=シャドウ !」

ワー!会場が盛り上がる。いよいよ対決だ。



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