きみとぼくと、世界と【短編】
酷いよ。
また明日、って言ったら返事をしたじゃないか。
扉を閉めるぼくをいつも通り寂しそうに見上げながら鳴いたじゃないか。
きみがいなくなったらどうしようもなく寂しい夜はどうしたらいい?
大人になるにつれて誰かに吐き出せなくなった思いを受け止めてくれるのは誰でもないきみの役目だろ?
ねぇ…ぼくはどうしたらいい?
柔らかな毛並みを撫でれば気持ちが落ち着いた
お腹が空いたと足元にすり寄るきみに愛を感じ
家の壁で爪をとぐきみを叱りはしたけどそれでも大好きだった
大好きだったんだよ。
ぼくを泣かせることができるくらいきみはぼくの世界で特別だったんだ。