恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
あたしが好きなのは佑真なんだし。
どうせ佑真にその気がなくちゃ、あたしに彼氏が出来るはずないんだから。
―バシッ!
今日初めていい音が、佑真のグローブの中に響いた。
佑真とつき合えなくても、佑真が本気で誰かを好きになる心配もないってことだから。
何だか気持ちに張りが出て、球が伸びたんだ。
「ああ。惚れた腫れたにうつつを抜かさない。それが俺達の同盟だ!」
―パンッ!!
「きゃっ!……いててっ…。ちょっとぉー」
お返しなのか、佑真は急に本気で投げてきた。