恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

こんな時間まで残ってるのは野球部くらい。


その部員も帰ってしまった今、校舎はもぬけの殻だ。


広い校舎が静まり返ってるのってなんだか不気味。


夜の校舎がお化け屋敷に持って来いってのもうなずける。



あ~怖いっ。


怖さのあまり、自分の存在を消すように忍び足で歩く。


抜き足差し足。それでも気持ち早めに足を進め、なんとかに辿りついた部室前。


けど。


「鍵なきゃダメじゃん…」


ここまで来て鍵がないと入れないことに気づいた。



職員室まで行かなきゃダメか…。


回れ右をして、職員室へ急ぐ。


職員室からは灯りが漏れていた。
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