恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
もう野球部に所属してないあたしは、登校するのもいつも始業ギリギリだった。
「もー。あたしも更衣室つきあったげる!」
「ありがとう」
あたしはさくらに肩を抱かれながら更衣室へ向かった。
こうやって、今では一見平穏な学校生活を送れている。
でも、少し前までは廊下ですら一人で歩けないような状況が続いていた。
あたしがすべてを告白したとき、西川先生とのことは合意の上じゃなかったのかを、まず確認させられた。
事実と認めたくない学校側は、しつこいくらいに状況を聞いてきた。
出来ればもう忘れたいことなのに、先生たちの前で、何度も、何度も……