恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
職員室で用を終え廊下を急ぎ足で戻っていると、窓から外を見ている男子生徒が目に入った。
一瞬で、分かった。
佑真だって。
思わず速度を緩めたとき、その足音の変化に気づいたのか佑真が反射的にこっちへ首を振った。
その目が少し見開かれる。
あれだけ避け続けてる人間が目の前に現れたんだから、無理もないはず……
案の定、佑真はすぐに身を翻す。
「待って…!」
あたしは躊躇うことなく呼び止めた。
このタイミングを逃したら、あたしは一生佑真と話せなくなる。
そんな気がして。