恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「増田さん、ありがとう」
そしてあたしに向かって笑いかけた。
「ううんっ、あたしはなにもっ……」
わっ……
駄目だ。
ウルウルし始めた瞳はあっという間に視界を霞ませ、瞬きをするたびに涙がポロポロ落ちていく。
「本当に増田さんのおかげ。俺達野球部、本当いろいろあったけどようやく元に戻ったな」
「うんっ…」
涙を流しながら何度も首を縦に下す。
枕元で宣言したこと、嘘じゃなかったんだ。
あれ以来話が出来ていなかったら正直不安でたまらなかったけど、
やっと……