ストーカーですが何かっ⁉︎
同志?いや、ライバルに出会いました



その日の放課後、私は住宅街に立ち並ぶ電柱に隠れながら必死にメモを取っていた。






『9月17日(水)

風磨くん……巻き髪女と一緒に下校(怒)

”遊園地” という単語が聞こえてきたから近々遊園地に行く…のかも』






そんなメモを取っていると自然と悔し涙が溢れてきた。







や、やだやだやだ風磨くんっ!


あんな性悪女と遊園地行くの?!





あの女のことだからどうせお化け屋敷にでも入って「きゃ〜お化けこわ〜い」とか言いながら風磨くんに抱きつくつもりなんだろ!

そんで日が沈んで遊園地が綺麗なライトアップを始める頃に観覧車に乗って「だいすき♡」とか言ってき……キスするつもりなんだろ!






お願いだから行かないでーーー!!







そんな願いも虚しく二人の会話はとても弾んでいる様に見えた。






「ん〜その日は部活があるから………………だったら空いてると思うけど」




「あ、未羽は全然オーケーだよ!……………行くの初めてなんだよね〜♪ まだまだ……けど………ちゃ楽しみっ!」






少し距離があるから聞こえづらいけど、雰囲気的にここ一ヶ月以内に…二人は絶対遊園地に行くつもりだ。




何としてでも……阻止しなければ……





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