向日葵



私は右手を開く。


カシャ...パリン...

私の手から鏡の破片が落ちてゆく。
痛みなんて全く感じなかった。

違う。痛みを感じることさえできなかったんだ。

私の頬に涙がつたう。


『うっ...ぁ、ヒック...』


私は崩れたように泣き叫んだ。

『う"ぇ、ふ...ぁぁ...』


初めてこんな自分を見た。
自分が自分じゃないみたいで怖かった。

自分を見失ってしまいそうで怖かった。


あの子の言葉が、公介の優しさが斗真の存在が怖くなってきた。

斗真もいつかは私から離れていくんだって...






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