【短編】ing
いつもみたいに教室の後ろのドアから入る。

1ヶ月ぶりの教室。

1ヶ月ぶりの私の席。


「おはよ、松永さん」
「おはよ」

1ヶ月ぶりの杉谷君。

夏休みの間、全然変わってなかった。
背も、あの笑顔も、この席も。

変わったのは、私と杉谷君の間にほんの小さな、だけど大きい繋がりができたこと。


「今日は遅かったじゃん?
もしかして、それのせいだったりする?」


杉谷君は私の左手のコンビニの袋を見て笑った。
私は、買いすぎちゃってさ、なんて返した。


杉谷君はまた、私の大好きな笑顔でいう。


「ハリキリすぎでしょー!」

私より先に来ていたくせに、杉谷君は笑った。

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