レインストーム
この人知ってる。いつも怖そうな友達と一緒にいて本人もかなりガラが悪い。学校では問題児の一人として有名だ。
『おい、聞いてんのかてめぇ』
全く接点がないのに、何故か古屋はものすごい形相で近付いてきた。ガシャンッとフェンスに追い詰められた私はまだ何も言えないまま。
古屋の耳には無数のピアス。
校則で禁止されてる頭髪も金髪で制服もかなり着崩れている。
『………あの、急になんなんですか?』
同級生だけど思わず敬語になった。だって話すのも話しかけられるのも初めてだから。
『だから、お前今死のうとしただろ』
『…………別に』
死ねたら楽だなって思っただけで、今すぐ飛ぼうとは思ってない。ってかなんで古屋が怒ってるのか理解出来ないんだけど。