RealGameー恐怖は終わらないー
先に迷路から出ているハズだが、近くには見当たらない。


キョロキョロと周囲を見回しながら出口へ向かって歩いていると、屋外パラソルの下に怜央が座っているのが見えた。


「怜央……」


雨風にかき消されるくらいの声でつぶやいたのに、俺はあたしに気がついて振り向いた。


そして、驚いたように一瞬目を見開く。


「お前、なにやってんだよ!」


走ってくる怜央は手に2本傘を持っていて、それには遊園地のキャラクターが印刷されていた。


「迷路の中で、老婆が迷ってて……」
< 119 / 525 >

この作品をシェア

pagetop