RealGameー恐怖は終わらないー
そうやって声をかけてくれると、今朝の緊張は一気にほぐれていく。


ジワジワと暖かいものが胸に広がっていく。


みんな、あたしが戻ってくるのを待っていてくれたんだ。


そう思うと、嬉しくて少しだけ涙が出た。


みんなの目にも、少しだけ光るものが浮かんでいる気がした。


そして、チャイムが鳴り担任の先生が入ってくる。


担任の先生はあたしに気が付き、軽く手をあげてウインクしてきた。


あたしは思わずプッとふき出す。


先生の先生らしくないところを見るのも久しぶりで、今日だけは笑っていられるような気がしていた。
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