RealGameー恐怖は終わらないー
破壊
グシャッと音がして柔らかな感触に俺は椅子を持つ手の力を抜いた。


ドンッと音を立てて床に落ちる椅子。


その向こうから、頭の潰れた山路さんの姿が見えた。


「うそ……だろ……」


「……ゲームは……あたしが死んでも……続いて行く……なぜなら……」


パソコンの本体をかばった山路さんが、消え入りそうな声でそう言い、口角をあげて笑った。


そしてダラリと力をなくし、そのまま絶命してしまった。


ここまでして守りたいゲームかよ。


自分が死んだら、いくら金が入ったって意味ないじゃねぇーか……。
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