Cocoaな吐息は乙女心
大好きなバカヤローに捧ぐ詩(うた)
今日は何の日?って

何のこと?

お相手いないの?なんて

どういうこと?

たまらなく奥手で鈍感な

幼なじみのアイツ

冬休みの宿題のノート

借りに来ただけだよだなんて

全く情けないじゃないか

そんなこと言いに

来た訳じゃないんでしょ

私のことが好きだなんて気持ち

前から気付いているんだって

そのもっと前から

あんたのことが好きだった私だから

そんな気持ち

お見通しなんだって



最上階のマンション

部屋で一人窓から

白雪降る道を行く

カップル眺めながら

寒い中お外でご苦労様って

暖かいココアすすりながら

うらやましくも何ともない風景目掛け

甘くも苦さ混じりの吐息を吹きかけて

すりガラスに変えてみたけれど

やっぱり私思うところあり

すりガラスに右手人差し指で一筆書き…



…どう考えたってお誘いは

王子様からお姫様に
でしょ?

仕方がない

イブじゃなくてもいいわ

今度は私から

ノート返してもらいにいってあげるから

ありがとうだけの

つまんない回答は却下ですからね




…本当につまんないんだから

吐息で作ったすりガラスに描く

名無しの相合い傘。
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