邪道上等*短編
そこで来たのが、陽だった
「…なにやってんの?」
不思議に思うのも無理はない
私たちは昨日教室で別れたから
みんな知ってる
「…陽。
早川くんに襲われてるの」
「は?おい、結沂也」
「んだよ」
「なにやってんだよ…?」
「陽、俺、騙されてた」
「「は?」」
私と陽の声がかぶる
「利奈(りな)、嘘ついてた
浮気なんかされてなかった」
話が読めない……
「知ってるよ?」
「は?陽…なんで言ってくれねぇの?」
「まさか、気づいてない訳じゃないだろ?
俺の好きな人。
俺は、俺の好きな人を信じてただけ」