生涯の人… 〜Dearest〜

弱虫

ショーのスタッフになって1週間が経過した。

この1週間で起きた事は5人のモデルと対面した事。


男性モデルは2人いてあっくんの友達だった。

2人共モデルの卵で専門の学校に行ってる人達。


身長は180センチ位あるかな…。

とにかく大きくてスラッとしてるから目立つ。
さすがはモデルって感じ。



モデルを起用する時の1番の決め手はやっぱり…、一瞬で目を奪われる位の存在感。

その人の持つ雰囲気と観客を引っ張っていってくれる存在が大切。




そして今日は…還奈さんと初めて会う日。


緊張しながら放課後を迎えて学校のロビーで待つ事になった…。












外はしとしと雨が降って遥は還奈さんを駅まで迎えに行くって出て行ったきり…。

もう15分も帰ってきてない。


少ししか経ってないはずなのに物凄く永い時間に感じられる。








―ドカッ―




「はー……っこらしょ…」



ロビーの丸いソファーに座ってると背中に寄り掛かる重み。


「…痛いよ琉晴……」


首だけ動かすと琉晴がもたれ掛かってて渋い顔してる。

琉晴はわかってるんだ……。
わかってて杏奈に話し掛けてきてる。


弱虫な杏奈の心に…喝を入れるみたいに。




「辛い顔すんな…。アンが辛い顔すると遥が板挟みになるんがわからんのか…」

「…………」

「…お前が選んだ道やからな……しっかりせぇや…」

「うん…」




逃げようとしてる杏奈には痛い言葉だった。

向き合う気持ちはあるのに現実から目を背けようとしちゃう。



「お前が強くならんといかんやろ……頑張れ」

「…ん……」








目頭が熱くなる…。

琉晴の言葉に瞳の奥がぎゅうって痛くなった。


強くなるって何回思った…?

強くなれって何回言われた?



杏奈が…琉晴や遥、あかりや凪や詩衣に頭が上がらないのは…。

皆が自分の信じる強さを持ってるから…。



このままじゃ駄目なんだ。

だって杏奈、皆に追いつきたい。



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