鉄の救世主Ⅲ（くろがねのメシアⅢ）

「他の部隊と連携して、俺達が先んじて証券取引所内部に突入するぞ！」

「はい！」

マットに指示した後、ジェフは別の場所で迎撃している兵士達にハンドシグナルで合図する。

『これより対象の建物に突入する、援護を』

頷く兵士達。

意思の疎通を確認した後。

「マット、前進だ！」

ジェフとマットは車両の陰から飛び出した！

狙い撃とうと身を乗り出すディアボ達。

しかし仲間達が一斉に弾幕を張ってそれを阻止する。

飛び交う銃弾の中、身を低くして走り抜けるジェフとマット。

何度戦場を経験しても、これだけは生きた心地がしない。

少しでも速度を緩めれば、少しでも頭を上げれば、鉛の弾が脳天を貫通するかもしれない。

そんな極度の緊張感の中で。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ！」

二人は証券取引所の建物内に突入する事に成功した。