鉄の救世主Ⅲ(くろがねのメシアⅢ)
一方、基地の地下へと下りて行ったゴースト。
「……!」
地下から呻き声が聞こえるのを、彼は聞き逃さなかった。
敵対勢力の捕虜に対する拷問の途中なのか。
或いはナノマシンの人体実験の途中なのか。
いずれにせよ、人間の声とは思えない獣のような呻き声。
この基地でどういった事が行われているのかは知らないが、少なくとも正規軍のような捕虜に対する人道的扱いはされていないようだった。
と。
「!」
ゴーストは素早く壁際に身を隠す。
通路の向こう側から兵士が歩いてくる。
警備の兵だろうか。
AK系の自動小銃を手にした男だ。
ゆっくりと、僅かな変化も見逃さないかのごとく警戒しながら歩を進める。
その眼は、血のような真紅…。
「……!」
地下から呻き声が聞こえるのを、彼は聞き逃さなかった。
敵対勢力の捕虜に対する拷問の途中なのか。
或いはナノマシンの人体実験の途中なのか。
いずれにせよ、人間の声とは思えない獣のような呻き声。
この基地でどういった事が行われているのかは知らないが、少なくとも正規軍のような捕虜に対する人道的扱いはされていないようだった。
と。
「!」
ゴーストは素早く壁際に身を隠す。
通路の向こう側から兵士が歩いてくる。
警備の兵だろうか。
AK系の自動小銃を手にした男だ。
ゆっくりと、僅かな変化も見逃さないかのごとく警戒しながら歩を進める。
その眼は、血のような真紅…。