Polaris
あたしが一番知りたいのは、莉奈が話していたこと。


母親が、輝と翔の施設に来たこと。


「なんで、母親は輝や翔の施設に行ったの。父親と一緒に」


百合子ママは、あたしの方を見ようとしない。


「どうして、未来が知ってるの」

「莉奈が、、、母親のことを見たって」


あたしの言葉を聞き、百合子ママはゆっくりあたしのことを見る。


「あたしがひろ子に教えたの」

「、、、、な、、にを」


自分でも声が震えたのがわかった。


「輝くんと翔くんが、あの人の子供だって。2人の母親もあたし達同じ世界に居たの」


百合子ママの瞳から、涙がこぼれ落ちる。


あたしは下唇をグッと噛む。


百合子ママのことを泣かせたかった訳じゃない。


なのに、あたしはまた、大切な人を傷つけてしまった。








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