Polaris
さっきまで話していたボーイ達はもう居なかった。


そんなことにホッとしてる、自分がいた。


隼人の車で家に戻る。


時間も時間なので、すぐに家に着いた。


あたしの家でもあるが、彼の家でもあるこの場所。


あたしはいつまで、この場所に居れる価値があるだろうか。


まだここに居れるということは、少なからずあたしにはまだ価値がある。


キャストとして、隼人はあたしのことをまだ使ってくれる。


そんなことしか考えていないあたしは、とてもつまらない人間に思えた。


部屋に入り、スーツの上着を脱ぎ、冷蔵庫から缶ビールを出し飲み出す、隼人。


あたしはそのソファの下にちょこんと、体育座りをした。


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