Polaris
でもね、莉奈。


莉奈が知っているあたしは、ここにはもういないの。


ごめんね。


だから、莉奈もあたしのこと嫌いなってよ。


そうしたら、あたしはもっと自分のことを嫌いになれる。


そうしなきゃ、今のあたしは自分が保てない。




「ミライです」


お客さまの席に着き、あたしはミライになった。




Polaris(ポラリス)


隼人がどんな想いで、この名前にしたのかあたしにはわからなかった。


でも、そこにはちゃんと隼人なりの意味があったんだね。


それが、あたしに向けられていたものなんて、想像もしなかった。


そして、そんな場所をあたしはめちゃくちゃにしてしまった。

< 232 / 345 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop