Polaris
~ 未来 ~


翔が運転して、少しすると車が止まった。


「、、、翔」


あたしは翔の顔を見る。


「なぁ、未来。自分の気持ちに嘘付くなよ」


嘘、、、。


「好きなんだろう、店のオーナーのこと」


どうして、翔はそのことを知っているのだろう。


「そんなこと、、、」


そんなこと「ない」と、どうして言えないんだろう。


隼人とは、もう2年も会っていない。


あの頃のあたしと、今のあたしじゃ何もかも違う、、、。


それでも、あたしはまだ隼人のことを好きだ。


だからあたしは、ここに居たくないんだ。


いつでも、隼人のことを思い出してしまうから。


地元を離れた時のように、この街から離れて隼人のことを忘れようとしてるんだ。

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