「じゃあ、結婚しようか」
いつもの如く、本棚を整理していたあやかちゃんが、私の立つレジ台へとやってきた。


「ね、いくみちゃん。あのひととはどうなったの?」


彼女は含み笑いをしている。


「連絡先、もらったんでしょ? それから?」


「な、何もないよ……」
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