「じゃあ、結婚しようか」
私は怒ってなどいない。


ただ、裏切られた悲しみに、もう陽平さんの傍にいることが苦しくなっただけだ。


「なあ、やり直そう、俺たち」


「な……」


「俺はやっぱり、君のことを手放したくないよ」
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