可愛い彼にはご注意を!




「こ、これが消毒になるはずありません!」

「なら、もっとしていい?」

「そ、そういうことでは無くてですね…!!」



必死に俺から離れようとする柚亜を捕まえて抱きしめると疲れたのか柚亜は抵抗しなくなった。


それをいいことに俺はそのまま柚亜にキスをした。




「逃げないの?」

「逃げても無駄だって分かってますから…。」

「うん、その通りだね。」




甘い顔をして柚亜に笑いかければ柚亜はまるでウサギのようにビクビクする。


その姿がたまらなく可愛いだなんて言ったら怒るだろうね…。


そうやって久し振りにちょっとだけイチャイチャとしていると急に洗面台の扉が開いた。



「蓮!何してるの!?」



入ってきたのはさっきまでケーキを食べていたはずの莉那で何やら怒っているみたいだった。


というか、今のこの柚亜と俺の体制から考えて何してるかとか聞くのは野暮なことだと思うよ。



「何してるか、分らない?莉那。」

「そんなこと分かるよ!
まんまと引っ掛かった馬鹿なウサギを食べようとする寸前じゃない!!」



こういうことに敏感な莉那はすぐに回答を導き出した。


その答えに食べられそうになった柚亜は顔が真っ赤になっていたけど…。




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