可愛い彼にはご注意を!




「ちなみにもう一枚、手紙があります。」

「もういらないよ。」

「こちらは一言です。失礼ながら読ませていただきます。」

「うん、よろしくね・・・。」




パターン的に次に来るのは多分・・・・・・。




「お前たちの跡継ぎを期待している・・・父、政明より。以上です。」

「・・・・・・・・・。」

「何かコメントをください。」

「うん、頭が大丈夫か心配だね。」




自分の両親のことだけど溜め息が出てくる。


その両親に育てられた俺・・・。



認めたくない。




「それで、ご両親に柚亜様をご紹介するんですか?」

「するわけないよ。」




今朝、柚亜に自分も俺の両親に挨拶に行きたいと言って来た時は正直、焦った。


こんな両親に柚亜を紹介したらとんでもないことになるのは間違いないと分かっているから。



はぁ、だけど紹介しないと直接柚亜に会いにきそうだしね・・・・・・。


困った状態に頭を抱えていると、篠田が口を挟んできた。




「社長、もう諦めてください。」

「無理・・・。」

「紹介しないと乗り込んで来るのが里佳子様です。」

「だよね。・・・・・・紹介するよ。」




渋々折れて紹介するという選択肢を取った。


柚亜、大丈夫かな・・・。



柚亜の心配をしながらこれから来るであろう台風に備えた。





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