可愛い彼にはご注意を!




「一緒に手を繋いでキスをして・・・抱き合って、それができたから幸せだって言ってた。」





私はその時はどうしてか分からなかった。


どうして、そんな顔していられるの?とかずっと思っていた。



でも、今なら何となくだけど分かる気がする・・・。




「何でなのか分からなかったけど・・・・・・本当に好きな人ならそんなことも許せちゃうのかな?自分はどうなってもいいから幸せになって欲しいって思えるのかな?
蓮となら・・・そんな恋もできたのかな?」




出会いは最悪だったけど、少しだけあの時の出会いに感謝している。



ねぇ、蓮はどうかな?

私と出会えて良かったかな?





「私は、蓮に出会えて良かった・・・。蓮はどう?」




ジッと蓮の顔を見ながら言うと蓮はニコッと笑った。




「俺も、柚亜に出会えて良かったよ。」





軽く唇にキスをされて私はビックリしたけど、嬉しくて私も笑った。





「良かったぁ・・・。」




ギュッと抱きしめられる感覚が心地良くて私はそのまま深い闇に落ちて行った。





「柚亜にはそのお姉さんのような思いはさせないから・・・。」





蓮がそう呟いていたのも知らずに・・・。




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