Photograph

喫茶店





美羽side



会長から『少し付き合ってくれないか?』と言われた後、私と会長は近くの喫茶店でお茶をしていた。



誰が、私と会長が二人きりでお茶を飲んでいる姿を想像しただろうか・・・。


うわぁ・・・会長、すごく機嫌が悪そうな顔をしている。

うぅ・・・怖いよぅ。



ブルブルと震えながら無言で注文したミルクティーを飲んでいると遂に会長が口を開いた。





「・・・・・・白木君。」

「は、はい!」




私はピンッと背筋を正した。




「さっきの本は違うんだ。
これは、母に頼まれたもので・・・。」




そう言って会長は机に先ほど本屋さんで持っていた本を出す。


差し出された本をパラパラ捲って私は感動に浸る。




「あの・・・会長のお母さんは、写真集がお好きなんですか?」




会長が持っていた本はあるカメラマンが一年間に渡って取り集めた色々な写真が載った写真集だった。




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