モテたいからだよっ!



その日の放課後、あたしは体育館で大輝を待っていた。



大輝、あたしが好きって言ったらなんて言うかな?



ドキドキする。


胸が、苦しい。



「なんだよ!ゆいな、呼び出しなんてめずらしーな!」


「…」


私は思わず黙り込んでしまった


「どーした?ゆいならしくねぇぞ?」


うつむいている私の顔を、心配そうな顔をしながら大輝はのぞきこんだ



言わなきゃ、言わなきゃ

チャンスは今しかない



「あの、大輝…」


震える声をなんとか絞り出す



「あたし…大輝が好き…」





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