シニガミチェーンメール



「…あいつ、バッカじゃね〜の」



全員が画面を見つめる中、



誰かがそう言った。



十五人が、言った者の方を



一斉に向き、言葉を失う。



その人物は、



薄ら笑いを浮かべながら、



黒い言葉を紡いでゆく。



「幼馴染とか言う言葉だけで、
俺を選ぶんだもんな〜。
しかも彼女消して死んでるし。
メールを誰にも送らなきゃ、
自分が消えて山地は助かったってのに」



「お前、何言ってんの…?」



綾介が震えた声で、



青い顔のままで、そう言った。



「狂ったのか…?小田…」



雅史はフン、と鼻を鳴らす。



「もう、
幼馴染ってことすら忘れてたしな?」



「でもお前…幼馴染だよなって…」



「あーはいはい。神楽は幼稚だな。
あんなの縁起に決まってんだろ?
消えたくね〜んだから」



「あんた…」



山地と仲の良かった



江野 真奈美が雅史を睨む。



「あんたが消えれば…
良かったのにっ…」



「あ?なんだよ、ブス」



「白華は本気でっ…黒川のことっ
…好きってっ…言ってたのにっ…」



江野がしゃくりあげ始める。



それと同時に、



担任が軽い足取りで入ってきた。



_____残り、十六人。



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