冷たい上司の秘密の誘惑
「どうしたんですか?」

小首を傾げ、創一を見る。


「…ちょっと、仕事でトラブッたみたいなんだ。

送ってあげようと思ったんだけど、長引きそうだし・・・

一人で帰れる?」


「大丈夫ですよ、私の事は気にせず行ってください。

今からお仕事なんて、大変だと思うけど、

頑張ってくださいね」


私の言葉に、頷いた創一は、いつものように、

私の頭を撫でて、会社に逆戻りしていった。


・・・さて、帰ろうかな。

そう思い、駅に向かおうと体を反転させた。

・・・。言葉を失う。


「今のって、彼氏?」

そう言って私の前まで歩いてきた、スーツの男。


「・・・関係ないじゃないですか」

そんな言葉を言うのが精一杯だった。


「・・・関係ない?」

私の一歩手前で足を止めた。


「…篠田部長には、何の関係もないじゃないですか」

…そう、私の目の前にいるのは、篠田部長、その人だった。
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