LOVE School Life Ⅰ【完結】

モテる事って、羨ましがられるけど。
本人達は色々苦しんでるんだ。

その人にはその人の事情があるから。


秋人の時折見せる顔は、過去の何かから来るモノだって事はわかった。

そんなの、私がまだ聞いてもいい内容じゃない。

いつか、秋人から話してくれるなら。
その時はたくさん聞いてあげよう。


私はぎこちなく笑う秋人を見ながら、そう思った。


「そういう愛ちゃんは?」

「え!?私!?ないない、いない」


急に振られて、思った以上に動揺する私。
わあー。
何、全力で否定してるんだよ、私は。


「そっかあ、じゃあ、俺ヤキモチ妬かなくていいんだ」

「あはは」

「本当にさっき、瞬をどうにかしてやろうかと思ったし」

「あ、あははは」


あー渇いた笑いしか出ません。


「明日から、また迎えに行っていい?」

「うん、いいよ」

「いいの?」

「いいよ、彼氏でしょ?」

「…うん!迎えに行くからね!嬉しー」

「あはは、大袈裟だな、秋人は」


秋人は一々、リアクションがオーバーなんだ。
でも、それが面白いとか思ってしまう。
きっと、それが思うツボなんだろうけどね。
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