LOVE School Life Ⅰ【完結】
「…秋人は忙しいみたいでね、私が遠慮した」
「そっかあー。あっきー人気者だもんね」
私が苦し紛れにそう言ったのを、意外にも結城は信じてくれて話を進める。
「そうそう、来週テストじゃん?
また集まって勉強しようよ」
「ああ、うん」
「今度は俺の隣にラブね?」
「うん」
「えっ?いいの?」
「え?何が?」
「…聞いてた?今俺の話」
「テスト勉強しようでしょ?」
「その後」
何か言ったっけ?
はあっと結城は溜め息をつくと、私の頭をガシっと掴む。
それに目を真ん丸にして驚いていると、結城は私にだけ聞こえる声で言った。
「あっきーと何があったか、わかんないけど。
ちゃんと話するんだよ?」
「……」
結城の真面目な表情に、おどける事も出来ず、こくりと素直に頷く。
それににっこりと笑うと、結城は手を放してくれた。