LOVE School Life Ⅰ【完結】
「だっからさ、愛ちゃん」

ニッコニコしながら、秋人は私の耳に口を近付けて私にだけしか聞こえない声で

「無理して友達作ろうとしなくてもいいからね」

そうやって囁いた。


「………」


見ていたんだ。
さっきの。


「俺、よっくわかんないけど愛ちゃんほっとけないから」

「………バカ」

「うん、知ってる」

「………脳内下ネタ男」

「あはは。褒め言葉?」

「………うん」


何でだろう。
何でだか、凄く涙が出そうで堪らない。


「よしよし。愛ちゃん。よーしよし」

「子供じゃないしっ」

「どっちでもいいよ」

「よくない」

「いーの」

「………」


何度も何度も子供をあやすように秋人は頭を優しく撫でる。
それは休み時間が終わるまで続いた。

秋人は教室から出る時、また、来るね!そう告げて。


迷惑だけど、秋人の優しさから来るモノだろうと思ったら何も言えなかった。
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